2025/03/30 16:31

エチオピアコーヒーの魅力!

コーヒー好きなら一度は聞いたことがある「エチオピア」。世界で最も多様なコーヒーを生み出すこの国は、コーヒー発祥の地ともいわれ、独特の風味や深い歴史を持っています。

エチオピアのコーヒーといえば「モカ」という名前を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、「モカ」という言葉の本当の意味を知っていますでしょうか?

今回は、エチオピアコーヒーの代表的な産地、品種の多様性、現地のコーヒー文化、そして「モカ」という名前の由来について紹介します。


エチオピアの代表的な産地と特徴

エチオピアには無数のコーヒー生産地がありますが、特に有名な3つの産地を紹介します。

イルガチェフェ

  • 紅茶のような繊細な酸味と華やかな香りが特徴。

  • ジャスミンやベルガモットのようなフローラルな香りがあり、まるでアールグレイティーのような印象を受けることも。

シダモ(オロミア州)

  • 柑橘系の爽やかな酸味と甘みのバランスが取れた味わい。

  • オレンジやベリーのような風味を感じることがあります。

ハラー

  • フルーティーな風味を持ち、ダークチョコレートのようなコクも感じられる個性的なコーヒー。

  • 伝統的なナチュラル精製が多く、ワインのような香りを持つことが特徴です。

どの産地も個性豊かで、同じエチオピア産でも驚くほど違いがあります。


エチオピアのコーヒー品種とその多様性

エチオピアのコーヒーは「エアルーム(在来品種)」と呼ばれ、地域ごとに異なる品種が自然交配しながら生き残っています。

  • 数千種類以上の品種が存在し、それぞれ独自の風味を持つ。

  • 遺伝的に多様で、複雑なフレーバープロファイルが生まれる。

  • 森の中で自然に育つものも多く、環境に適応しやすい。

こうした多様性が、エチオピアコーヒーのユニークな味わいの秘密です。


エチオピアのコーヒー文化「カリオモン」

エチオピアではコーヒーは単なる飲み物ではなく、人とのつながりを大切にする文化の一部。

特に「カリオモン」と呼ばれるコーヒーセレモニーが有名です。

カリオモンの流れ

  1. 生豆を鉄鍋で焙煎し、すり鉢で挽く。

  2. 「ジャバナ」と呼ばれる土器でじっくり煮出す。

  3. 3回に分けて提供され、最初が最も濃く、3杯目は「祝福」の意味を持つ。

このセレモニーは、家族や友人とともに時間を共有する大切なひとときとして、今も多くの家庭で行われています。


エチオピアと「モカ」の関係

「モカ」という言葉は、エチオピアコーヒーの代名詞のように使われますが、実はイエメンの「モカ港」が由来です。

  • かつてエチオピアのコーヒーはモカ港を経由して世界へ輸出されていました。

  • そのため、「モカ・ハラー」「モカ・シダモ」といった名称が使われるように。

  • 現在ではエチオピアから直接輸出されるものが多いですが、「モカ」という呼び名は今も親しまれています。


まとめ

エチオピアコーヒーの魅力は、産地ごとの個性、品種の多様性、伝統的なコーヒー文化、そしてモカ港との歴史的なつながりにあります。

  • フルーティーで華やかなイルガチェフェ

  • バランスの取れたシダモ

  • スパイシーなハラー

それぞれの個性が際立ち、飲み比べる楽しさがあります。

私の焙煎所では、そんなエチオピアの個性豊かなコーヒーを丁寧に焙煎し、その魅力を最大限に引き出しています。

特に、ヒーター式の小型焙煎機を使うことで、豆本来のクリーンな味わいを大切にしています。

エチオピアのコーヒーが持つ華やかな香りやフルーティーな甘さを、ぜひ一度味わってみてください。あなたのお気に入りの一杯が見つかるかもしれません。