2025/04/17 15:42
同じ豆を、同じレシピで淹れたコーヒー。
でもカップを変えただけで、「あれ、味がちょっと違う?」って思ったことありませんか?
実はそれ、気のせいじゃないんです。
コーヒーの味って、実は“飲むまで”の体験にかなり左右されてる。
豆や淹れ方だけじゃなく、器、、、
つまりカップが持ってる力も、意外と侮れません。
味は、舌だけじゃない
味覚って、舌だけで感じてるようで、実は目・鼻・手、つまり五感でできてます。
たとえば、分厚い陶器のマグカップ。
手に持ったときのどっしり感、口に当たるやわらかさ、伝わってくるぬくもり。
これだけで「やさしい味だなぁ」と感じたりするんですよね。
逆に、薄いガラスのカップ。
透明でスタイリッシュだけど、ちょっとシャープでクールな印象に変わる。
これだけでも、同じコーヒーがまるで別の表情を見せてきます。
カップの形で「流れ」が変わる
実は、カップの口の広さや形で、コーヒーが口に入ってくる“流れ”も変わります。
口が広いカップは、舌全体に液体が広がりやすいので、甘みやコクを感じやすい。
逆に、口がすぼまった形だと、舌の真ん中から奥へ流れていって、酸味やスッキリ感が際立ちます。
なんだかワインの話みたいですよね。でもコーヒーにも、ちゃんとあるんです、こういう違いが。
香りを逃がさない器って?
華やかな香りのコーヒー、たとえばエチオピアのナチュラルなんかは、香りが大事。
そんなときは、香りがこもるような、すぼまった形のカップやグラスが向いてます。
逆に、重たい焙煎の深煎りを飲むなら、香りが抜けやすいカップで、余韻を軽くするのもアリ。
香りの立ち方までコントロールできるって、ちょっと楽しくなってきません?
素材がつくる「思い込み」
透明のガラスカップって、見た目が涼しげ。
だから、実際の温度より“冷たそう”に感じることもあります。
一方で、陶器や磁器のカップは「温かいはず」って脳が勝手に補正してくれる。
つまり、私たちが味わってるのは「実際の味」だけじゃなく「見た目からくる予測」でもあるんです。
こうなると、カップ選びってちょっとした演出。
同じ豆でも、どう見せるか、どう触れるかで印象は変わるんですよね。
カップを変えると、新しい味に出会える
例えば、発酵感のあるアナエロビック精製のコーヒーは、グラスに注ぐと独特の香りが引き立って、まるで別物みたいに感じることもあります。
逆に、中煎りのウォッシュトの豆は、口当たりのいい陶器で飲むと、やわらかくまとまって感じたり。
「今日はこのカップで飲もうかな」
そんな気分で選んだ器が、新しい味の入り口になるかもしれません。
さて、どんな豆をどのカップで飲みますか?
コーヒーの楽しさって、ただ飲むだけじゃない。
カップを選ぶことで、その一杯の個性がグッと引き立つことがあります。
もし、最近ちょっとマンネリだなって思ってたら——
器を変えてみるのもいいし、新しい豆を試してみるのもおすすめです。
たとえば、香りの立ち上がりを楽しめるナチュラルのエチオピア。
まろやかさをカップと一緒に感じられるブラジルの中深煎り。
どちらも、きっとカップ選びが楽しくなる豆です。
あなたの今日の一杯が、ちょっと特別なものになりますように。