2025/04/23 16:53

コーヒーは、私たちの日常にさりげなく寄り添ってくれる存在です。朝の目覚めに。仕事の合間のリフレッシュに。誰かとの時間に。
世界では今、どんな国でどれくらいコーヒーが飲まれているのでしょうか?

今回は、最新のコーヒー消費データをもとに、各国の飲まれ方や文化の違いにも触れながら、コーヒーのある暮らしを見つめてみたいと思います。


世界のコーヒー総消費量ランキング(2023年)

まずは、年間のコーヒー総消費量が多い国を見てみましょう。

  1. アメリカ:約26,651,000kg

  2. ブラジル:約22,000,000kg

  3. ドイツ:約8,670,000kg

  4. 日本:約7,355,000kg

  5. フランス:約6,192,000kg

  6. イタリア:約5,469,000kg

日本は第4位にランクイン。国内でもコーヒーはすっかり定着していて、コンビニやカフェ、自宅で淹れるドリップまで、多様な飲まれ方が広がっています。

ちなみに、アメリカの年間コーヒー消費量はジャンボジェット機(ボーイング747)約44機分の重さに相当します。数字で見ると実感が湧きにくいですが、これだけの豆が毎年飲まれていると考えると、その存在感の大きさが見えてきますね。


一人あたりのコーヒー消費量ランキング

次に、人口あたりでどれくらい飲まれているかを見てみると、少し顔ぶれが変わります。

  1. ルクセンブルク:24.8kg/年

  2. ラオス:20.04kg/年

  3. フィンランド:11.78kg/年

  4. スウェーデン:10.15kg/年

  5. アイスランド:9.0kg/年

注目したいのは、トップに立つルクセンブルク。なぜこの小国が世界一のコーヒー消費国なのでしょう?


小さな国・ルクセンブルクが「世界一」な理由

ルクセンブルクは、人口およそ60万人ほどの小さな国です。しかし、一人あたりの消費量は世界トップ

その背景には、いくつかの理由があります。

  • 毎日20万人以上が他国から通勤してくる
    ドイツ、フランス、ベルギーから働きに来る人たちが、国内で日常的にコーヒーを消費しています。

  • ヨーロッパの金融・行政の中心地
    オフィス街が多く、職場でコーヒーを飲む文化が根付いています。

  • 近隣国のカフェ文化の影響
    フランスやドイツの影響で、カフェや休憩時間にコーヒーを楽しむ習慣が強く根付いています。

  • 生活水準の高さ
    一人当たりGDPが世界トップクラスで、日々の一杯にこだわる人が多いのも特徴です。

小さい国ですが、周囲の文化と豊かな暮らしのなかでコーヒーが深く根付いているのが、この数字に表れているのかもしれません。


コーヒーは、どう飲まれている?

国によって、コーヒーの飲まれ方もさまざまです。

  • アメリカでは、マグサイズのドリップコーヒーをテイクアウトで。

  • イタリアでは、バールで立ち飲みする濃厚なエスプレッソが定番。

  • 北欧諸国では、コーヒーとお菓子で休憩する「フィーカ」が文化として根付いています。

  • 日本では、ハンドドリップやサイフォンなど、抽出法にこだわるスタイルも人気。コンビニコーヒーの普及で、日常的に手軽に楽しむ人も増えています。

同じコーヒーでも、その飲まれ方には、それぞれの国の暮らしや文化が反映されているのが面白いところです。


コーヒーから見える、その国の暮らし

コーヒーの消費量を通して見えてくるのは、単なる「数字」ではなく、「その国の時間の使い方」や「人との距離感」、「働き方」までも映し出す鏡のようなものかもしれません。

「今日は、どんなふうにコーヒーを飲もうか?」

そんなふうに、自分の一杯を見つめなおしてみるのも、ちょっと豊かな時間の始まりかもしれません。


当店では、焙煎したての豆を少量ずつご用意しています。
どんな飲み方にも寄り添える一杯を、ぜひ探してみてくださいね。